Papers - KOBAYASHI Jun
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Infantile muscle glycogen storage disease: phosphoglucomutase deficiency with decreased muscle and serum carnitine levels. Reviewed
Sugie H.,Kobayashi J.,Sugie Y.,Ichimura M.,Miyamoto R.,Ito T.,ShimizuK.,and Igarashi Y.
Neurology 38 602 - 605 1988.04
Language:English Publishing type:Research paper (scientific journal)
原因不明の再発性嘔吐、筋緊張低下、傾眠傾向、肝腫大、体重増加不良、著明な代謝性アシドーシスを呈した男児例を経験し、血清、筋中のカルニチン低下を認めた。本症はphosphoglucomutase (PGM)欠損による二次性欠損を引き起こし、長鎖脂肪酸の利用障害による非ケトン性ジカルボン酸尿を呈したと思われる。本邦初のPGM欠損による二次性カルニチン欠損症として報告する。
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発症機序としてtriggered activityが疑われた小児心室性頻拍症の1例 Reviewed
西田光宏、石沢瞭、小林順、佐藤博司、松田二三子、五十嵐良雄、中嶋成剛、石川明道
日本小児科学会雑誌 92 1392 - 1393 1988.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
心室性頻拍症の発症メカニズムはリエントリー、異常自動能、そしてtriggered activityが理論的に報告されている。我々は小児心室性頻拍症の症例に24時間心電図をつけ、心室性頻拍症の始まりのcoupling intervalと心室性頻拍症のrateとの関係を調べた。正の相関が見られ、triggered activityが発症機序として考えられ、臨床的にtriggered activityが原因の非常にまれな小児心室性頻拍症と思われた。
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チアノーゼ性先天性心疾患における血清カルニチン動態の検討 Reviewed
小林順、杉江秀夫、西田光宏、石沢瞭、五十嵐良雄
日本小児循環器学会雑誌 3 251 - 256 1987.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
チアノーゼ性先天性心疾患での血清中のカルニチン濃度を測定した。カルニチンは遊離脂肪酸のミトコンドリア内でのβ酸化に必要な因子として虚血性心疾患急性期にその動態が注目されている。チアノーゼによる慢性的低酸素下におけるその動態についての報告はない。チアノーゼ群では有意に総カルニチンの増加が見られ、中でもアシルカルニチンの増加が原因であった。これは低酸素下における有害酸化長鎖脂肪酸を体外に放出させる担体としてカルニチンが利用されていることを示唆していると思われた。
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Accelerated idio- ventricular rhythmの心拍数が数年の経過にて徐々に増加しVTに移行した1女児例 Reviewed
西田光宏、石沢瞭、小林順、山口貴司、伊熊正光、堀越泰雄、五十嵐良雄、豊田義男
心臓 19 1447 - 1453 1987.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
Accelerated idioventricular rhythmは、予後良好な心室性不整脈とされている。心室性頻拍症への移行はなく、心内器質性疾患がなければ運動制限などの管理は必要ないとされている。しかし、今回、我々は学校心臓検診にて指摘されたAccelerated idioventricular rhythmが経過観察に間に心室性頻拍症へ移行した症例を経験した。良性不整脈ではあるが、突然死の可能性もあり、学童期不整脈のなかで、今後注意して経過を見る必要がある不整脈と思われた。
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心房細動を伴った先天性完全房室ブロックの1女児例 Reviewed
西田光宏、小林順、伊熊正光、鈴木真琴、五十嵐良雄、山口貴司、石沢瞭
心臓 19 857 - 863 1987.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
新生児期に見られる先天性完全房室ブロックは、母体膠原病などとの関連があり、ペースメーカーの適応もある重篤な疾患である。我々は心房細動を伴う先天性完全房室ブロックを経験し、その発生メカニズムについて文献的考察を交え報告する。
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器質的疾患のない小児に見られる心室性期外収縮の数年間における経時的変化の検討 Reviewed
西田光宏、石沢瞭、小林順、伊熊正光
日本小児科学会雑誌 91 113 - 120 1987.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
学校心臓検診で指摘された器質的心疾患を持たない心室性期外収縮の学童を長期にわたり、経過観察した。多くの場合は自然消失が見られ、予後良好な不整脈と思われた。また不整脈の日内変動は、自律神経の働きに大きく関与するものと思われた。
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学校検診にて発見された1度と2度房室ブロックの臨床的検討 Reviewed
西田光宏、石沢瞭、小林順、伊熊正光、二宮俊行、五十嵐良雄、中嶋成剛、石川明道
小児科臨床 40 1452 - 1456 1987.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
1度と2度房室ブロックは、学校心臓検診で指摘される非常に高頻度で見られる不整脈である。多くの場合は運動負荷により正常洞調律になる。我々は浜松地区小中学生を対象にした検診で指摘された1度と2度房室ブロックについて、運動負荷、24時間ホルター心電図、心臓超音波を施行し、長期的に観察しえたので報告する。
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新生児期心電図RR間隔変動係数の経日変化の検討 Reviewed
竹内淳、西田光宏、小林順、奥田裕朗、五十嵐良雄
日本小児科学会雑誌 91 2995 - 3002 1987.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
心電図RR間隔変動係数は、自律神経機能を反映する指標として最近使われるようになっている。我々は胎盤呼吸から肺呼吸へと劇的環境変化をとげる新生児期の交感神経、副交感神経バランスの変動を心電図RR間隔変動係数を用い検討したので報告する。
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TAM(transient abnormal myelopoiesis)の経過中、巨核芽球の増加を認めたダウン症候群の1例 Reviewed
藤井祐司、本郷輝明、那須田肇、小林順、水野義仁、五十嵐良雄、浜田悦子、米川修、林泰秀、小池正
日本小児科学会雑誌 91 2995 - 3002 1987.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
日齢3日で著名な末梢白血球増加と芽球を認めたダウン症候群を経験した。芽球はPPO陽性、血小板抗体Iib/IIIa陽性で巨核芽球と思われた。ダウン症候群は新生児期に一過性に類白血病状態を呈することが以前より知られているが、本症例もTAM(transient abnormal myelopoiesis)の、巨核芽球の増加を認めた症例で生化学的診断とあわせて自然経過を観察することができた症例として報告する。
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筋カルニチン著減を伴ったphosphoglucomutase欠損症の1 Reviewed
小林順、市村みゆき、杉江陽子、杉江秀夫、五十嵐良雄
脳と発達 18 310 - 315 1986.04
Language:Japanese Publishing type:Research paper (scientific journal)
原因不明の再発性嘔吐、筋緊張低下、傾眠傾向、肝腫大、体重増加不良、著明な代謝性アシドーシスを呈した男児例を経験し、血清、筋中のカルニチン低下を認めた。本症はphosphoglucomutase(PGM)欠損による二次性欠損を引き起こし、長鎖脂肪酸の利用障害による非ケトン性ジカルボン酸尿を呈したと思われる。本邦初のPGM欠損による二次性カルニチン欠損症として報告する。