科研費(文科省・学振)獲得実績 - 小松 周平
-
骨再生のための薬物治療と細胞移植を同時に行う有機-細胞-無機複合粒子の創成
研究課題/領域番号:25K15917 2025年04月 - 2028年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
小松 周平, 菊池 明彦
配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )
-
骨欠損治療を目指した骨再生能と抗菌性を持つコアシェル粒子の創製
研究課題/領域番号:23K13845 2023年04月 - 2025年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
小松 周平
配分額:4680000円 ( 直接経費:3600000円 、 間接経費:1080000円 )
-
表面機能化微粒子の設計と免疫細胞との相互作用制御
研究課題/領域番号:21H03827 2021年04月 - 2024年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
菊池 明彦, 久保 允人, 小松 周平
配分額:17810000円 ( 直接経費:13700000円 、 間接経費:4110000円 )
本研究では、形状と表面物性を制御した微粒子を用い、これら微粒子を貪食する初期免疫を司る免疫細胞の機能と貪食との相関を明らかにすることを目的にしている。本年度は特に以下の2点について焦点を当てて研究を展開した。
1)分解性コアを有する微粒子の調製:主鎖に分解性ポリエステル、側鎖に親水性ポリエチレングリコールを有するグラフトポリマーをラジカル重合で合成した。この高分子と融点制御した分岐型ポリカプロラクトンを種々混合比のもとで混合した溶液から微粒子を調製し、一軸延伸することでロッド状微粒子を得た。得られた球状微粒子とロッド状微粒子をマクロファージ細胞と培養すると、ロッド状微粒子に比して球状微粒子がより細胞内に取り込まれることが明らかになった。ロッド状にすることで微粒子表面の親水性高分子鎖密度が多少変化していることが考えられるが、基本的に微粒子表面は親水性である。上記の結果は、マクロファージは微粒子表面が親水性であっても、形状をより強く識別し、球状微粒子を優先的に細胞内に取り込むことが明らかになった。
2)マンノース残基を有する温度応答性マクロモノマーの合成:マクロファージや樹状細胞など初期免疫を司る細胞はマンノース受容体を有する。そこで、マンノース残基を導入した温度応答性マクロモノマーの合成を行った。反応条件を制御することで、両末端官能性温度応答性高分子を合成し、成長末端側にマンノースを、開始末端側に重合性基をそれぞれ定量的に導入することに成功した。このマクロモノマーと疎水性モノマーとの共重合により温度応答性微粒子を調製できることが明らかになった。 -
骨欠損治療のための薬物治療可能な骨再生能を持つ炭酸アパタイト粒子の創製
研究課題/領域番号:21K18068 2021年04月 - 2023年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
小松 周平
担当区分:研究代表者
配分額:4550000円 ( 直接経費:3500000円 、 間接経費:1050000円 )
本研究では「骨欠損の治療を目指した薬物治療可能な骨再生能を持つ炭酸アパタイト粒子の作製」を目的としている。目的の達成のため、本年度では、予定通り、① 薬物の内包・放出能解析 (薬物の担持量・放出量などを蛍光分光光度計、UV-vis.などで評価)、② 骨芽細胞 (MC3T3-E1細胞)を用いて、CO3Ap粒子の骨伝導能・骨誘導能評価(アルカリフォスファターゼ活性の測定による骨誘導測定)、③マウスへのCO3Ap粒子インジェクションによる骨再生・新生骨形成評価(マウス骨内で骨形成を行い、CTスキャンによる骨再生評価)の評価を行った。
①薬物の内包・付着は、蛍光モデル低分子薬物とBMP-2を用いて、薬物内包・放出評価を行った。具体的には、rhodamine BとBMP-2の混合溶液に所定時間、炭酸アパタイト粒子をインキュベートさせ、薬物内包・放出試験を行った。中性pH下では放出はしなかったが、骨形成環境下の酸環境下では薬物放出量が増加した。
②骨伝導能・骨誘導能の評価は、BMP-2を付着させた粒子を、MC3T3-E1細胞と共培養し、骨芽細胞への分化評価をおこなった。具体的には、分化時に発現するオステオカルシンの発現量を定量し、分化評価を行った。さらに、アリザリンレッドS染色により骨結節の形成を確認した。
③マウスを用いた骨再生・新生骨形成評価を行った。具体的には、粒子をマウス背中にインジェクトし、異所性骨形成能をマイクロCTにより評価をした。BMP-2付着粒子のみ骨形成が確認された。
以上の結果より、薬物を放出可能かつ骨形成を可能とする特徴を見出し、骨欠損治療のための材料としての応用が期待できる。 -
新規構造と機能を持つ有機無機複合粒子を用いた骨粗鬆症治療の実現
研究課題/領域番号:19K23611 2019年08月 - 2021年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
小松 周平
配分額:2860000円 ( 直接経費:2200000円 、 間接経費:660000円 )
本研究では「薬物内包可能な骨誘導能を持つ新規炭酸アパタイト粒子を用いた骨粗鬆症の治療」を目的とし、実験を行った。作製した粒子はコアシェル構造をとっており、シェルは溶解し骨に変わるCO3Ap、コアは生分解性高分子から構成されている。シェルには骨形成タンパク質を、コアには疎水性低分子薬物をそれぞれ担持させることができた。さらに、骨芽細胞を粒子存在下で培養すると、骨細胞の分化マーカーであるオステオカルシンの発現量が増加し、石灰化結節が確認できた。以上より、作製した粒子は骨粗鬆症の治療への応用に期待ができる。
-
形態と表面物性が変化する感温性粒子の調製と細胞取り込み制御
研究課題/領域番号:16H03184 2016年04月 - 2019年03月
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
菊池 明彦, 川瀬 雅俊, 小助川 陽太, 小松 周平, 麻生 隆彬, 石原 量
配分額:14040000円 ( 直接経費:10800000円 、 間接経費:3240000円 )
本研究では、温度変化に伴い表面物性と形状を変化させうる温度応答性コアーコロナ型微粒子を調製し、温度変化に伴う微粒子の表面物性と形状がマクロファージへの取り込みに与える影響を明らかにすることを目的に研究を行なった。種々微粒子の細胞内取り込みを比較したところ、表面が比較的疎水性になるとマクロファージへの取り込みは増大する傾向にあることが明らかになった。さらに、微粒子の形状は細胞内取り込みに大きな影響を与え、ロッド形状よりも球状微粒子で疎水性微粒子の取り込みが増大することが明らかになった。